2012年のオフィス新規供給予測
独自にマーケット動向を調査し、
戦略的なビル経営、オフィス移転をサポート
株式会社ザイマックス不動産マーケティング研究所
マネジャー 石崎真弓

人材サービスのDNAを持つ会社

リクルートという人材サービス企業をルーツに持つ私たちのグループでは、科学的ビル経営を旗印に、経験値だけに頼らず、客観的なデータを活かしながらお客様に最適な不動産面におけるコンサルティングを行なっています。
企業文化の面でも、このDNAは脈々と受け継がれており、女性スタッフの能力活用などはその典型かも知れません。私自身、ザイマックスの前身のリクルート時代に入社したのですが、育児休暇後に復職し、現在は女性マネージャーという立場で、外国人投資家への広報活動なども担当しています。

2012年、オフィスマーケットの流れを読み解く

東京23区における年間の新規供給面積(貸床面積)は2008年来比較的落ち着いていましたが、2012年には約37万5,000坪の大規模供給が予定されています。これは不動産業界内で「2003年問題」とまで、当時大きく取り上げられていた、旧国鉄用地や六本木など都心での大型再開発が相次いだ時より約3万坪多く、過去10年間でもまさに最大規模の新規供給量となる可能性があります。
その一要因としてはリーマンショック(2008年秋)以降の急激な景況悪化によって、2009年~2011年に竣工予定とされていた計画が延期され、結果として2012年に集中したことが考えられています。

同じ大型供給でも、2003年と2012年の場合ではビルの所在地に大きな違いがあります。2003年は都心3区に竣工した物件が全体の4分の3程度を占めていたのに対し、2012年はその割合が約半分に低下。都心5区以外のエリアに供給される物件が2003年の9%から31%まで増加し、江東区青梅・豊洲や中野区などいわゆる周辺部にも分散しているのが特徴と言えるでしょう。
また、1,000坪以上など1フロアあたりの面積が大きいビルが目立つことも一つの傾向です。これにより複数の拠点を持つ会社の集約統合移転が多くなることが予想され、裏を返せば複数のビルで二次空室が出て、結果賃料水準にも影響を及ぼすことが予測できます。このようにオフィスマーケットの動向を知ることは、オフィス移転を考える上で重要なポイントであると言えると思います。

東京23区の供給計画と空室率の推移

東京23区の供給計画と空室率の推移(2010.12時点 ザイマックスビルオーナーズクラブ第41号より)(拡大

ザイマックス不動産マーケティング研究所の役割

通常、オフィスの賃貸床面積の新規供給予定量は開発計画決定のリリースや建築確認申請に基づいた予測となっており、また、その後予定通り着工に至ったかどうか全てを把握することができないため、正確な予測が難しいというのが常識です。そんな中、私たちは日々の情報収集に加え、着工・竣工状況の現地確認を行うなど、独自に数字を予測しています。

また、ザイマックスグループでは長年蓄積してきたビル経営に関するデータやノウハウ、京都大学大学院工学研究科建築学専攻の加藤直樹研究室との産学協同研究により裏づけされた科学的見解によって、効果的で透明性の高い不動産経営をサポートしています。
中でも、ザイマックス本体のマーケティング本部から分離独立して、2011年4月に設立された私たちザイマックス不動産マーケティング研究所は、上記のようなデータを分析し、ビルオーナー様に対して投資に必要なマーケットレポートを提供したり、テナント様へのヒアリングによって得られたさまざまな情報を取り入れることで、科学的ビル経営サービスの中核を担っています。

そもそも、グループ企業のオフィス仲介会社ザイマックスサガーシアが生まれたのも、前身のマーケティング部時代にお客様(テナント様)へのヒアリングを通して、移転の際の不便や困ったことなどを聞いたり、移転した会社の54%がWebを利用して物件検索をしていることを知ったことがきっかけの一つとなっています。
また、サガーシアのロゴについている「ひさびさでもラクラク」という言葉も、「ひさびさの移転、はじめての移転で、何から手をつけていいかわからない」というお客様の言葉が原点になっています。

“科学的”データと現場の“感覚”でお客様をサポート

私たちは、客観的なデータ分析に加えて、ヒアリングなどの現場から得る感覚の両方を大事にしています。ビルオーナー様やテナント様の具体的な声から感じるニーズに対して、私たちグループの現場に蓄積されたデータやノウハウをどう提供し、役立てていただけるか。所内では喧々諤々、トライアル&エラーの毎日ですが、今後さまざまな形で有益な情報を発信していきたいと思っています。

株式会社ザイマックス不動産マーケティング研究所

【事業内容】

  • 賃貸用不動産市場に関する調査・分析・研究の実施および受託

  • 賃貸用不動産運営に関する分析・研究の実施および受託

  • 各種講演会、セミナーの開催、および出版物の刊行

  • 賃貸用不動産に関する情報提供サービス業務

  • 賃貸用不動産の企画運営に関するコンサルタント業務

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(現 株式会社ザイマックス不動産総合研究所)はこちら

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