2013年大予想!
賃料は上昇傾向に・・・?

オフィスビル業界にとって、2012年は新築ラッシュの年でした。では、2013年はどのような動きを見せるでしょうか。ザイマックスのオフィスビル運営管理の視点から、近年の動きや成約賃料の推移を参考に、2013年の傾向を予想します。

近年の成約賃料動向から見る来年の予想

「成約賃料DI」とは、ザイマックスグループが運営管理するオフィスビルの成約賃料のうち、前年と比較し成約賃料単価が上昇した棟数割合から下落した割合を引いたものを指します。こちらは新聞等で見る募集賃料の動きに先行して動く指標と弊社でとらえ、活用しているものです。

下のグラフを見てみると、大型ビルが大量供給された「2003年問題」や、2008年9月に起きたリーマンショックの影響を受け成約賃料は変動しています。

成約賃料DI(東京23区)

2009年度を底に、依然下落したビルの割合の方が多いものの、上昇したビルも増えてきているため、2012年度半期時点ではDI値は-15にまで改善してきています。
リーマンショック以降、世の中では今なお不景気と言われています。それなのになぜ、賃料は回復傾向にあるのでしょうか。

なぜ賃料は変動するのか?

賃料下落の主な要因は、景気悪化以外にも「需要と供給」のバランスがあります。需要量(オフィスを借りる企業の数)に対して明らかに供給量(オフィスの空室の数)が上回っていれば、空室は増え、それを埋めるためには賃料を下げざるを得ません。その反対で、需要が増せば、当然賃料は上がります。

2012年のビル新築ラッシュで空室率は上昇しましたが、それも最近は落ち着きつつあり、言い換えれば需要があるということになります。実際に、オフィス移転の必要性を唱える声も聞こえてきています。下図をご覧下さい。

求人、求職及び求人倍率の推移
求人、求職及び求人倍率の推移
出展:厚生労働省(拡大)
成約賃料DI
成約賃料DI(拡大)

先ほどの成約賃料DIのグラフと似ていませんか?こちらは有効求人倍率の推移を表したものです。オフィス移転の大きな要因となるのが、オフィスで働いている人の数の変化です。就業者の数とオフィスの需要は連動しているのでこの2つのグラフは似た形を示しています。有効求人倍率の推移を見ても、2009年以降は上昇傾向にあります。

2013年、多くのビルで賃料が上がる!?

では、2013年はどのような動きを見せるのか。予測材料としてもうひとつ、過去の動きを見てみましょう。2003年の大量供給後も、募集賃料は下落していると言われ続けていましたが、実際成約賃料は上昇に転じていました。
このように、成約賃料のトレンドが回復傾向にあること、オフィスの需要が上昇傾向にあることに加え過去の推移からも、2013年の賃料動向はプラスの方向に振れ多くのビルで賃料が上がる可能性大、だと予想できるでしょう。
とは言え、詳細数値で見ると、有効求人倍率は僅かではありますが直近の9月に3年2ヶ月ぶりに下がっていたのも事実です。国内外に様々な要素を抱える日本経済。オフィス需要は強含みの傾向ではありますが、今後の動向に注意していくことが必要です。

このような賃料の動きを活かし、一度の移転で拡張とコスト削減を同時に叶えることもできるのです。
次のページでは賢い移転に成功した企業の事例をご紹介します。

拡張とコスト削減を同時に実現!企業が移転する理由

2012年1月より、ザイマックスサガーシアのお客様に、移転を考える一番の理由を伺ったところ、約30%の方が「拡張」と答えました。それに比べると、「縮小」と答えた方は全体の5%前後と低い結果になりました。

移転理由

世の中の景気が悪いと言っても、それとは関係なく、企業が移転をする一番の理由は「拡張」です。そうは言ってもコストに対する意識は常にあり、特に、移転担当である総務では「コスト削減」を目標に掲げている企業も多いのではないでしょうか。
「面積は増やしたいけど、コストは削減したい・・・」そんな正反対のニーズを同時に叶えることに成功した企業を、ご紹介したいと思います。

「(オフィス)拡張⇔(コスト)削減」をやり遂げた企業をちょっとご紹介

【N社(本社:関西) 事業所社員数30名】

移転前(2007年入居) 移転先(2012年入居)
場所 赤坂 神田
坪数 80坪 110坪(30坪アップ
坪単価 23,000円/坪 13,000円/坪
月総額 1,840,000円/月 1,430,000円/月(40万以上ダウン

移転の理由

  • 何よりも第一に「コスト削減」(単価が相場より高かった)
  • 業務拡大により、今のオフィスでは手狭になってきていた

考察

  • 旧オフィスは賃料単価が高い時期に入居していたため、今回の移転により大幅なコスト削減が実現した
  • 駅までの距離も近くなり、ターミナル駅(東京駅)へのアクセスも良くなったため、関西の本社や海外の工場への出張など、交通の便も良くなった
  • ビルのグレードもアップし、設備改善にも成功。結果として全体の業務効率が上がった

賢い移転をするなら今!2013年の早めがチャンス!

ご紹介した企業のように、オフィス拡張とコスト削減を同時に成功させることも確かに可能です。しかし、今後は賃料が上昇する可能性が非常に高く、必ずしも掲載事例の様な良い移転が実現できるとは限りません。現在の賃料を見直し、より良いオフィスへの移転を希望されるのならば、なるべく早めにアクションを起こした方が良いかもしれません。

移転担当者の皆様、2013年の“移転運勢”は早めの行動が「吉」のようです。