「非常用電源」では
システムダウンは防げない!?

業種
一般機械器具製造業A社
従業員数
25名
坪数
60坪

背景・課題

東日本大震災以降、災害や大規模停電発生時のシステムダウンに対するリスクヘッジを考える企業が増加。移転の際も、耐震性とともに「非常用電源」の有無を重要視する傾向があります。しかし、この問題、実は「非常用電源」を確保したところで解決にはつながりません。

オフィス移転に際し、システムダウン対策の必要性を痛感

画像 大手メーカーの下請け企業である製造業のA社。この不況を乗り切ろうとコスト削減移転を検討していた社長のK氏は、同時に「災害時に、大事な受発注システムを守れるような環境を整えなくては」と考えていました。都心近郊のオフィスとあって、3.11の震災発生時も比較的実害は少なかったものの、その後の電力供給不足や輪番停電、そして何よりテレビや新聞の報道で知った東北での惨状を思うと、非常時にも通常通り業務を行い、得意先であるメーカーに迷惑をかけないためにも、一刻も早くシステムダウン対策を講じる必要があると痛感したのです。




「非常用電源」を移転条件に設定するも、リスクヘッジにはつながらないと判明

A社では、コスト削減はもとより、「非常用電源を備えたビルに移ること」を移転の第一条件に設定し、懇意にしている仕入先からの紹介でオフィス仲介会社であるザイマックスサガーシアにコンタクトをとりました。そして数日後、A社での面談の席上のこと。

「耐震や電力、地盤については、最近よくお問い合わせいただいているのですが・・・御社ではなぜ非常用電源が移転の絶対条件なのですか?」と聞くサガーシアの営業マンに対し、「災害で停電した時、ビルに非常用の発電装置があれば、システムが止まりませんよね?」とK氏。しかし、次に営業マンの口から出た言葉は「非常用電源を備えたビルはたくさんありますが、それだけではシステムダウンは防げないですよ」という意外なもの。
最初は言われていることの意味がわからなかったK氏でしたが、詳しく話を聞いてみると、自分たちが完全に思い違いをしていたことがわかったのでした。


解決策

非常用電源があっても、それをテナントのために供給できるビルは少ない

画像営業マンの話を要約すると、「『ビルの非常用発電装置』は法律で定められたもので、非常時において人命を守るための避難用誘導灯・スプリンクラー設備・非常用エレベーターなどを動かすのが主目的。パソコンやサーバを動かすために非常用電源、自家発電装置を供給できるビルは少ない」とのこと。

もし要望に見合うビルを探すとなると、大型のハイスペックビルかデータセンタービルになり、当然、前者はコストが合わないし、後者は事務所として現実的ではありませんでした。


システム保全はITインフラ整備でまかない、無事移転を決行

これを受け、一度は移転中止も考えたA社でしたが、最終的には当初の予定どおりコスト削減移転を重視してオフィス移転を実施することに。というのも、問題のシステムダウン対策については、サガーシアからのアドバイスで「ITインフラ整備」という全く別の発想で対処することができたのです。K氏は次のように振り返ってくれました。

「勘違いもありましたし、何よりシステムダウン対策ということでビルの設備だけに頭がいっていました。クラウドやデータセンターの活用をご提案いただくなど、我が社としては取り組みが遅れていたITインフラ整備を含めて相談に乗っていただき、助かりました」


ぎゅっと詰まったサガーシアのノウハウ!
オフィス移転では解決できない、システムを守る3つの方法!

コスト削減移転と同時にシステムの保全対策を図るなら、以下のような方法が考えられます。

  • データセンターにサーバを置く
    自家発電設備を持っており、多くのデータセンターは数日程度の停電であれば、電気の継続供給が可能です。
  • サーバを分散させる
    複数のオフィスがある場合はサーバを分散させ、どちらかが停止しても片方で業務を継続できるようにすることがリスクヘッジとなります。
  • 自社サーバを持たず、クラウドサービスを利用する
    クラウドサーバを利用する、アプリケーションだけクラウドを利用するなど、どの範囲か選択可能です。

ただし、社員の安全を確保するのも企業の責任。「非常用電源」を設備しているオフィスビルは、そういう意味でも災害時に有効ですので、確認しておくことが大切です。